蘇生からのNICU

息してない・・?

 

「今ね看護師さんもNICUスタッフも総出で蘇生させてる。赤ちゃんをあなたは信じてあげて」

 

それから何分たったのだろう。ゆうに1、2分は過ぎていたように思う。

 

また周りが騒がしくなった。

 

もう何が起きたのか聞くのが怖くて黙っていたら

 

「蘇生したよ。赤ちゃん頑張ったよ」

 

自然と涙があふれてきていた。嬉しいとかよかったとかよりも、ごめんなさいとずっと言いながら泣いていた。

 

先生から
「赤ちゃんは予断を許さぬ状況だから、申し訳ないけどお母さんに会わせるよりも先にNICUに運んだからね。落ち着いたら見に行くといい」と説明があった。

 

赤ちゃんを抱く事すら、一目見ることすら叶わないのか。

 

そこから記憶がない。2時間ほど私は気を失ったように寝ていたらしい。

 

気がついたらMFICUという母親のICUのような場所にいた。

 

主人や家族の話によると、どうやら原因は「羊水過小による胎児仮死」が原因であったという事だった。お腹を開けた時点で羊水はほぼなかったらしい。

 

羊水がないという事は、栄養も勿論呼吸もうまくできないので、そのために仮死状態となったと。ではなぜ羊水がなくなってしまったのか。

 

それは原因不明との事。

 

翌日には看護師さんに車いすに乗せてもらいNICUへ行くことができた。

 

無機質な機械音、動き回るドクターたち。

 

「ここだよ」とついたのは保育器の前。

 

初めて見るわが子は、様々な管に繋がれていてアイマスクをつけ、新生児用のおむつは大きすぎたので海外製の未熟児用のおむつをはめていた。

 

”出生体重1250グラム”

 

傍から見るとそれは「かわいそうな子」なんだろう。

 

しかしそんな感情は全くなかった。

 

姿を見るとひたすら愛おしかった。

 

小さすぎて、抱っこはおろか肌に触れることもまだ禁じられていたので
保育器の前で飽きることなく一生懸命呼吸するわが子を見続けていた。

 

呼吸が乱れると警報音のようなブザーがなり看護師さんが飛んでくる。
本来ならばそれは母親の仕事であったはずなのに。

 

赤ちゃんは一生懸命生きている。
私はここで何をしている・・?
この子のためになにができる・・?

 

そう思った瞬間に泣き崩れていた。

 

まだ体調も思わしくないからとその日の面会はそれで終了。

 

1人ベッドに戻るととめどなく涙があふれる。

 

これからどうしたらいい?
ちゃんと生きていけるの?
障害は残るの?

 

もう絶望でしかなかった。

 

周りの病室から元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえてくる。
私は1人なんだと再認識する瞬間だ。

 

心配した看護師さんが巡回で様々な話をしてくれたが一向に耳に入らなかった。

 


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